子ども達はこの世界の宝もの。今僕らにできること。  

不登校だった僕らから
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史朗です。
僕らはこれまでたくさんの子ども達に出会ってきました。
幼稚園児、小学生、中学生、施設の子ども達や、入院している子ども達。
時には外国の孤児院の子ども達にも会いました。

 

分け隔てなく僕が感じてきたことは、【子ども達はこの世界の宝もの】だということ。
そして何にでもなれる可能性をもった希望そのものだということです。

 

出会ったきた人数分、それぞれに家庭環境も違えば、性格や感じ方、得意不得意や好き嫌いも違います。

そして今、その子の考え方や価値観を作っているのはそれこそ、周りの人によってほぼ決まるでしょう。

 

僕らはよく聞かれます。
「どうやって苦しみを乗り越えたのですか?」とか「どうやったらジェリビさんみたいになれますか?」とか。

 

僕らは少なくとも今の自分みたいになろうと目指したことはありません。
【運命】だと思っていたこともありました。

 

ですが、今はそうじゃないと思っています。
これは僕自身の特性と言いますか、性質みたいなものが導いてくれた必然だと思うんです。

 

決して自分を良いとか言っているわけではありません。

 

今の僕になったのは周りの人と経験と時間があったからです。

 

子どもの頃、僕にはコンプレックスがありました。
勉強や団体行動が苦手、極度の緊張しいだったし、おねしょも毎日。
学校に行き始めてからは周りとの差から自分をどんどん嫌いになっていきました。

 

そしてクラスにあったいじめがきっかけで不登校に。

 

僕はそれからコンプレックスの塊のようになってしまいました。

 

【人と違う】
それが病気のように思えたのです。

 

それから僕が出会う人達は今までと全く変わりました。
特に大人の人たちです。

 

不登校親の会の人たち。
母はクリスチャンなので教会の人たち。
カウンセラーさん。
そこから派生して色々な福祉団体の人達とも会うようになりました。

 

その誰もが本当に優しい人達ばかりでした。
「君達は凄いよ」とか「好きなように生きたらいい」そう言ってくれる人たちばかりでした。

 

コンプレックスの塊だった僕はどんな言葉も受け入れないバリアを張っていたので、その言葉を理解できるはずもありませんでした。

 

『どうせ僕なんて』という言葉が僕の心の王様でした。

 

ただ、情けない僕を「そのままでいいよ」と見守ってくれたこと、興味が向いたことを1ミリも否定せず応援してくれたことは、僕にとって何よりも大きなことだったと思います。

 

そして中学卒業後、不登校仲間とのバンドで東京に行きました。
しばらくは本当に自分たちの不満や怒りを発散するための音楽活動だったと思います。

 

それもまた大切な時間だったのです。

 

そうして何度も挫折や失敗を繰り返しながら大人になりました。

 

今の僕が誰かの力になりたいと思うのは僕が経験した挫折や失敗、そして僕に向けてくれた優しさや可能性をただただ信じてくれた人たちのおかげです。

 

最初に書いたとおり、子ども達はどんな子も分け隔てなくこの世界の宝ものです。

 

子ども達の可能性を信じて手を差し伸べ、決して邪魔をしないこと。
何より子ども達を大切にできる社会をつくること。

 

あなたの優しさや言葉はいつか、その子達が経験を重ねると共に体に染み込みます。
それがその子の特性や性質に変わるのです。

 

だから信じて優しさや思いやりを伝え続けましょう。

 

ネガティブなワードに支配された世界ですが、それよりも大きな希望がこの世界にはあります。

 

僕は僕にできることを探しながら、子ども達の心が、見守るあなたの心が少しでも楽になれるよう歌い続けます。

 

皆が笑える世界を願って。

 

 

 

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