アイアンポール
彼は心の広い大地に旅にでた
自分自身を変えるために彼は戦った
「俺の名はアイアンポール」
彼の名前はアイアンポール
毎晩毎夜体を鍛える変な男
バスタオルを体に巻いて
鏡の前で一人で楽しく踊っている
内気で内向的な彼には
誰も近づこうとしなかった
彼は一人で苦しんだ
「この状況を改善しなくちゃ」
彼は心の広い大地に旅にでた
足が酷く震えだしている
覚悟と目一杯の勇気をリュックに詰めて
自分自身に何度もこう言い聞かせて歩きだした
「何も恐くないぞ!」って
「俺の名前はアイアンポール
その名のとおり鉄のような心を持った男」
そんなこと言えやしないよ
でもいつかきっと胸を張って言ってやる
一人で色々考えていると
マイナス思考になってしまうし
彼は悩んでいた
「もう腹をくくるしかないぞ」
彼は心の中で一人の自分に会った
過去がすぐに襲いかかってくる
泣きだしそうになっても
唇噛んで必死でこらえた
かたく拳を握りしめて
自分(過去)に立ち向かった
「俺はこんなもんじゃねぇ」
彼は奇麗な青空の下で
友達と笑っていたかっただけさ
自分には無理だって 可能性はないって
思っていたら何も始まらないじゃないか
彼は心の果てにやっとたどり着いた
だけどそこには何もなくて
こんなはずじゃないだろうって
何度も叫んで泣き崩れた
自問自答をして
なんとか答えを探そうとしたんだけど‥
彼はリュックを持って
もう一度走りだした
奇麗な青空の下に向かって
ボロボロの拳をもう一度強く握りしめて
必死こいてでも生き抜いてやろう
そう彼は誓ったんだ
「俺の名はアイアンポール」