いじめ防止市民フォーラムに参加して

ベースの八田です。
 
先日、大津市民会館で開催された「いじめ防止市民フォーラム」に参加しました。
 
このイベントの良いところは、有名人が登壇されることです。
というと、すごく軽く聞こえるかもしれませんが‥、真面目にそう思っています。
 
過去には、元プロボクサーの内藤大助さんやアルピニストの野口健さん。
今回は、プロフィギュアスケーターの鈴木明子さんが来られました。
 
有名な方が来られると何が良いかというと、さほどいじめ問題に関心のない方も参加されるということです。
 
何もなしで「いじめを考える会を開催します!」とよびかけて、参加される方はいじめ問題にもともと関心のある方です。
今回参加された方の中には「特にいじめに関心はないけれど、鈴木明子さんのファンだ」という方もおられたと思います。
それって、すごく意味のあることだと思います。
 
なぜなら、今を生きている人のなかに、いじめと無関係な人は一人もいないからです。
 
「いじめ」と聞くと、子どもたちの問題だというイメージが強いかもしれません。
 
まず、子どもたちの中で起こることだけがいじめではありません。
家庭や職場、様々な人間関係の中でも起こります。
 
顔を合わさないインターネット上のコミュニティだって、優しい人が集まっているであろう(僕のイメージ‥)老人ホームだって。
人同士が関わり合う以上、どこで起こっても不思議ではないのかもしれません。
 
また、子どもたちの中で起こるいじめだって、関係のない大人はいません。
子どもと直接関わる先生や保護者はもちろん、日頃子どもと関わっていない大人だって影響しています。
誰とも関わらずに生きる人など絶対にいないから。
 
どんな人も生活をするだけで影響を与え合っています。
 
街ですれ違う見ず知らずの人の行動に、嫌な気持ちになることがあるように。
また、逆に心があたたまるような、幸せな気持ちになることがあるように。
 
自分の行動も、知らないうちに誰かに影響を与えることがあると僕は思います。
それなら、少しでもプラスな影響を与えられる生き方をしていたいですよね。
 
 
話は戻りますが、こういったイベントをきっかけに”いじめについて考える”ということ。
きっと難しい知識は必要なくて「いじめがなくなってほしい」と一人ひとりが感じるだけで十分なのだと思います。
 
鈴木さんのお話も、知識やアイデアについてではなく、主に体験から学ばれたことを話してくださいました。
世界的にも活躍され、自分とはまったく違う世界の人だけれど、心はみんな同じ人間なんだと感じました。
 
「自分と同じだ」と感じさせてくれる人の存在は、生きる上で大きな励みになります。
 
不登校だった頃の経験から、僕はそのことを学びました。
JERRYBEANSも誰かにとってそんな存在になれたら嬉しいです。
 
 
フォーラムの中で、自分と同じだと感じた場面がもう一つありました。
 
鈴木さんの講演後にあった、中学生と市長と鈴木さんのディスカッションコーナーでのことです。
 
中学生が日頃感じている思いを、生の声で聞けるというのは貴重なことです。
どれも興味深いものでしたが、中でも心に響いたのは「自分と同じだ」と感じた言葉でした。
 
「いじめられたとしても、その経験を乗り越えると強くなれる。そう思っている大人がいるけれど、いじめられて強くなった人は僕のまわりにはいない。傷ついてトラウマを抱えたり、鬱になったり、ときに自殺未遂をしたり‥」
 
この言葉を聞いたとき、僕は共感して泣きそうになりました。
 
こうして文字に起こして読み返してみると気付いたことがあるのですが、彼は考え方の話をしているようで、実際あることしか言っていないのです。
 
その考えに共感したというよりも、実際にまわりで起こったことが同じだったのです。
 
僕の友人にもいじめを受けた経験を持つ人が何人もいますが、どれだけの年月が経っても皆深い傷を持っているように思うからです。
もちろん強い部分はありますが、絶対にいじめのおかげなんかではありません。
彼ら自身がまったく別のものから自分の力で得てきた強さです。
 
発表してくれた彼は「いじめられて強くなる」という、まわりの大人が植え付けようとする考え方を受け止めながらも「それって本当か?」と、自分の中で疑問を持っている。
 
彼が実際にあるそれを教えてくれたことで、僕も確信に変わった思いがありました。
 
その疑問は正しいよ。
 
いじめられて強くなることは絶対にない。
そして、いじめを肯定する要素など、少なくとも他者が語ってはいけない。
 
いじめられて強くなるという考え方は、何も知らない人が、自分の中のイメージだけで出した悪気のない答えだと思う。
良かれと思い、励まそうとし、根性論を語る大人は多いから‥。
 
そして、子どもの悩みはこれからの時代の変化に沿ってどんどん変わっていくと思う。
大人の感覚では理解しにくいこともあると思う。
 
子どもたちのことを考えるうえで、想像することはもちろん大切だけれど、想像するだけではなくその思いをちゃんと知らないといけない。
 
そんなことを大切に思える大人でありたいです。
 


 
〜不登校だった僕らから〜まとめページへ